点線日記

猫グッズなどについて書いています。

宜野湾市長選挙についてまとめてみる

2016年1月24日投開票の宜野湾市長選挙。米軍基地の撤去・移設が争点となり、今年の参院選に向けた重要な選挙と言われてきたが、結果は自民公明が推薦する佐喜真氏が約2万7千票、オール沖縄のシムラ氏が約2万1千票。政権側が大差をつけて勝利したことで、普天間基地辺野古移転に追い風となってしまいそうだ。
選挙戦というものとか、米軍基地という問題などわからないことが多いのだけど、それなりの印象というのがあるので私の印象をまとめておく。

普天間飛行場の返還、辺野古移転

基地のことは詳しくないのだけど、わからんと言っているのが失礼な問題かと思う。そもそも何を揉めてるのか。普天間基地沖縄本島中部・宜野湾市の中心部にあり、米軍兵士による市民への犯罪トラブルなども多く、土地の返還が長年問題になってきた。それで移転先として沖縄県北部の辺野古にするか、その他沖縄県内、県外、日本国外にするか、そもそも基地を撤去するなどいろんな選択肢があって、辺野古に移設しようというのが現在有力になってしまっている。辺野古に基地移転するなということで反対運動が587日とか続けられている。
というわけで、本土の素人から見ると、一見何をもめてるのかよくわからないのだけど、とにかく「基地の移転先をどうするか&撤去する(撤去を要求する)か否か」でもめていることがわかる。

www.asahi.com

 

辺野古埋め立て工事の中断

選挙中は、佐喜真陣営への反感を抑えるために、埋め立て工事が止められていたようである。夏の国会での安保法審議の時も、世論を気にして工事の中断やっていたことが記憶に新しい。

 

「オール沖縄」についての報道

「オール沖縄」を背負って立ったシムラ恵一郎氏なのだけど、選挙後の記事を見ると、応援の前面に立っていた翁長知事のコメントがほとんどである。マスコミからしても選挙結果について候補者本人に聞こう、という感じにならない。いくつも読んでいくと、やっと1件シムラ氏のコメントも見られるぐらい。今後の国との係争などをどう進めていくかが、報道機関にとっても焦点のようだ。
「オール沖縄」というのは、沖縄の保守から革新までが一体となって、元自民党の翁長知事や名護市稲嶺市長などが当選して新基地建設反対を進めてきた動きである。

 

周辺政治家の立ち位置

2010年まで宜野湾市長を2期務めた伊波洋一は、革新系の政治家で、選対本部長であったが今回の責任をどう取るのかが注目されている。私もツイッターでの選挙活動を見ていて、伊波氏の存在が見え隠れしていて、しかしどれくらい出ていいのか決めかねている、という様子がうかがわれた。革新色が強すぎるらしい。そういう意味で翁長知事や稲嶺市長は迷いなく前面に登場していた。
県選出国会議員の中でも立場の取り方が微妙なようで、おおさか維新下地幹郎はシムラ氏擁立に加わりながら終盤で佐喜真氏応援に加わり、同じくおおさか維新儀間光男は水面下でシムラ氏を応援していた。
あとは民主党鳩山由紀夫も終盤でシムラ氏応援に加わっていたようである。

 

選挙戦の戦い方

辺野古移設反対派を圧倒した、安倍官邸の狡猾な「争点隠し」と「物量作戦」 (現代ビジネス) - Yahoo!ニュース

辺野古基地建設をめぐり安倍政権にとって負けられない戦いということで、告示日が近づくと自民党閣僚が沖縄入りするという力の入れ方が報じられた。
そして政府の閣僚というのも沖縄でイメージが良くないので、実際市民の前に立ったのが島尻大臣とか小泉進次郎とかぐらいで、安倍首相とかは水面下でテコ入れを図ったとのこと。労組とか企業団体とかに電話で直々に、選挙の挨拶運動?みたいなのが行われたようである。この辺りは今の時代にどんな効力のあるものなのかよくわからないが、ここがかなり大きそうだ。
投票当日は気温が低くアラレも降っていたが、公明党創価学会信者を投票所に送迎するような動員も行ったようだ。
この結果として、シムラ票は21000人強という知事選挙での同地区での翁長票と同じ票数を維持はできたものの、佐喜真氏への票を上回ることができなかった。
佐喜真氏がディズニー誘致を掲げ、アメリカのディズニーが政治のシンボルに使うなと怒る一幕もあったが、これも大した問題ではなかったらしい。
そして佐喜真氏の選挙スローガンが「時計の針を元に戻すのか、スピードアップしてさらに飛躍させるのか」これ、どこかで聞いたような。。

www.okinawatimes.co.jp

 

政策アピールの違い

市の中心部に普天間飛行場のある宜野湾市であるが、シムラ候補が「辺野古移設反対」を掲げていたのに対し、特徴的だったのは佐喜真氏が「普天間固定化の阻止」のみを掲げて辺野古に言及していなかったことである。佐喜真氏の辺野古に対する姿勢というのは有権者にも浸透していなかったが、それは選挙戦にあたって問題ではなかった。沖縄全体を掛けた米軍との対立に宜野湾市民が生活を賭して加わらなければいけないのか、早く静かにしてほしいというところかもしれない(もちろんこれで辺野古移設で良いという民意とはいえない)。

 

まとめ

佐喜真氏の大勝と言われているが、得票率は55.8%で、これは大阪市長選挙の吉村票が56.4%であったことを考えると、私としてはこんなものかなという感じがする。
選挙戦というのはどうやったら勝てるのだろうか。今回の自民党の戦い方というのは、これまでの自民党50年ぐらいのやり方を地道にやったまでのことなのだろうか。企業への働きかけということで言うと、このやり方を民主党もできないものだろうか(沖縄では弱いようだ)。安倍・菅が強すぎというのか、単にオール○○が戦略不足というのか、どっちなのだろうか。
有権者はまずイメージというか、政策というのは見ていない。例えばテレビで候補者討論会とかやって、それも一部の人しか見ていないだろう。知人の口コミ評判、テレビでのアピール、新聞報道、選挙公報などを(適当だけど)1分ぐらい見て決められると思ったほうがいいかもしれない。市民応援でできることは本当にごく一部で、ほとんどは候補者本部の戦い方に掛かっている。市民は何ができるのだろうか。

広告を非表示にする